Discussion

 かつてグラハム・ベルは耳が遠くても、手元で話が出来るようにと電話を発明した。しかしその後の電話の発達は彼の想いとは逆に、聴覚障害者の社会参加の障壁(バリア)となっていった。これとは対照的に視覚障害者にとって電話は有用なコミュニケーションの手段となり、活用されている。
 次にコンピュータについて考えてみる。操作の出力のほとんどをモニタ画面上で確認するコンピュータは視覚障害者にとって非常に使いにくいものである。特にGUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェイス)の操作は困難を極める。逆に聴覚障害者にとってはTVやラジオなどの既存のメディアに比べて、得られる情報量が格段に増えることは間違い無い。
 このように新しいメディアが出現するたびにその恩恵を受けられる者とそうでない者が出てくる。最近耳にするデジタル・ディバイドなどもその一つに加えてもよいだろう。バリアフリーやさらに進んだユニバーサルデザインといった思想はこうしたところから始まっている。
 しかし情報のチャネルは確実に増えている。目的地へ行くための道が増えれば多少遠回りをしても辿り着くことが出来るように、いつかは誰もが情報を共有できるようになるだろう。i-modeもその道の一つになることを願う。



[0]Back